昨年の12月に所用で東京に出向くことになったので、半日ほど時間を設けて玉ノ井、鳩の街を散策してきました。
東京の色街といえば真っ先に思い浮かぶのが吉原なんですがね、玉ノ井・鳩の街は早く行っておかないと跡形も無くなってしまいそうな気がしたもんで。
玉ノ井といえば言わずもがな「ぬけられます」の看板で有名な赤線地帯。
全国女性街ガイドによれば玉ノ井は湯女、茶汲女、十二階下と発展してきた日本一の私娼街だったとの記載。
永井荷風の小説「濹東綺譚」や滝田ゆうの漫画「寺島町奇譚」、その他数々の映画の舞台にもなってます。
赤線玉ノ井跡へは東武伊勢崎線の東向島駅が最寄り。
昭和62年まではズバリ玉ノ井駅という名称だったそう。
東向島駅前の商店街、これだけみるとよくある東京の下町風景なんですけどね。
そういえば野球少年のバイブル「キャプテン」の舞台もこの辺りなんじゃないでしょうか。
私娼街があったのは東向島駅を下車後、線路沿いを鐘ヶ淵方面へと数百メートルほど歩き、荒川方面へと延びるいろは通りという商店街の裏手辺り。
商店街にも随所に残る玉ノ井という文字。
商店街の東端にはかなり立派な酒屋さん。
いろは通りの北側一帯が私娼街と呼ばれた場所のようです。
入り組んだ路地。
ラビラント(迷宮)と呼ばれた街の骨格は今もそのまま残されているよう。
点在するスナックや飲食店も当時の名残でしょうか。
危険物品持込厳禁の文字・・・何を持って入って来るヤツがいるんや。
物騒な場所だったんでしょう。
こちらのカフェー調の建物も当時からのものでしょう。
なかなか趣のあるたばこ屋。
当時は警察の指導でカフェー調に建築されてたんで、その名残なんでしょうね。
全部が遺構かどうかは知る由もないんですが・・・
周囲の飲食店。
時間に余裕があれば立ち寄って当時の話でもお伺いしたかったところなんですがね。
最後は隅田湯、まだ現役なのかどうかはわかりませんでした。
やっぱり当時の建物はかなり取り壊されているようですね、他所様のブログで取り上げられている遺構も跡形も無くなっているものがありました。
筆者はこの後「鳩の街」も散策しています。
そちらもまた近いうちに・・・
訪問日2018.12.20