「城東園」は名古屋市北区杉栄町周辺にあった遊里。
戦後からの赤線地帯のようで全国遊廓案内には記載されておらず、戦後発刊の全国女性街ガイドに「北区長田町にあり俗にいう大曾根、百五十六軒、三百六十名」と簡潔に記載があるのみ。
今となっては当時の情報が皆無で謎の多い遊里なのであります。
最寄り駅は地下鉄名城線志賀本通駅なんですが、当時は大曽根駅が最寄りだったようですね。
若葉通2丁目交差点を少し南に行った杉栄町交差点周辺がかつての城東園と呼ばれていた場所。
周辺まで行くと早速お目見えするソープランド。
お向かいのとんかつ屋、そしてお隣の看板建築。
通りの西側、一際目を惹く物件。
かなりの大店だったようで・・・いやいや素晴らしい。
和洋折衷な建物、角にはスナック「多恋人(タレント?)」。
スナックの看板もあったみたいですが撤去されてます。
このランプお洒落っすなぁ・・・うちの家に欲しい。
周辺の街並み。
一角にある古い建物には二十歳未満入場禁止の札。
もちろん名残でしょうね。
こちらなかなかのアールの持ち主で。
建て替えが進んでますが雰囲気の残されている建物もちょこちょこと。
名楽園とかと比べると庶民的な感じがしますねぇ、当時の雰囲気はどんなんだったんだろか。
今度は通りの東側の物件。
こちらも少ないながら遺構が残されてるよう。
鉄平石のタイルが実にいい感じ。
玄関には赤いランプと「二十歳未満入場禁止」の札。
そのお向かいには純和風の建物、旅館に転業したんですかね。
「千尋」とはかつての屋号なんかな?
現役のスナックもちらほらと。
こちらも遺構でしょうね、料理屋さんかなんかかな。
大曽根駅の近辺にはかつて「和合連」なる花街があったようなんですが、城東園との関係はなんともかんとも。
和合連で飲めや唄えやのあと、城東園で寝泊まりしたんだろうかね・・・
今となってはそのことを知る人はもう少ないでしょう。
訪問日2018.09.23