川西遊郭は岡山県倉敷市にあった遊廓。
全国遊廓案内では倉敷市遊廓とあり、明治4年に開業、目下貸座敷17軒、娼妓113人、九州人が最も多く、
娼妓の風姿は主に素人風を装っているとの記載。
倉敷付近は富豪の多い地方で邸宅や店構えは中々堂々たる者が多いとも書かれています。
倉敷駅交差点から伸びる倉敷一番街。
この通りを「ぬけられます」と川西遊廓の跡地です。
倉敷中央通りを隔ててこちら側は美観地区との格差を感じますなぁ。
途中、脇道に突如として現れる巨大複合レジャービル、駐車場にはなぜかヤシの木。
今なお栄えてそうな雰囲気です。
一番街南側アーチのある川西橋まで来ると川西遊廓・・・
なんですが雨が強くなってきたんで散策は中断、今夜は美観地区近くのホテルに泊まります。
この先は翌日の朝にあらためて散策することにしましょう。
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おはようございます。
あらためまして散策再開、昨日の天気が嘘のような晴天です。
そうそう、川西橋の手前には立派な料亭「竹の子」があります。
所謂「揚屋」的なものだったんですかね?
川西橋のすぐ横に川を跨いで立っている集会所。
古い建物っぽいけど、当時はどんな役目をしてたんでしょうかね。
川西橋から西へ延びる道と北西へ続く倉敷用水の真ん中に建つ建物。
この建て増し感、好みです。
倉敷用水の脇にある物件の玄関の意匠。
豆タイルの敷かれた庭先も見逃せません。
倉敷用水の両脇にも古い屋敷が並んでます。
こちらは川西橋から西へ伸びる道沿いにある旅館「岩井」。
当時の面影がほぼそのまま残ってますな、素晴らしいです。
両脇にはスナックに改装された建物、そして軽くうねった道路。
これぞ赤線跡といわんばかりです。
妓楼をスナックに改装したような建物。
料理屋の軒先に丸い刳り貫きが。
おそらく当時のデザインをそのまま残したんだと思われますが、どうなんでしょうか。
ほどなく十字路に差し掛かるんですが、とりあえず真っ直ぐ進みます。
だんだんとうらぶれていく街並み。
この建物もおそらく遺構なんでしょう。
429号線の手前、この辺りに「ナイター横丁」なるスナック群があったんですが、住宅に立て替えられてました。
GOOGLE MAPでは今も残ってるんでつい最近取り壊されたんでしょう・・・残念無念。
さて、気を取り直してさきほどの十字路付近に戻ります。
十字路を折れて少し歩くと存在感抜群の銭湯「橘湯」。
遊廓街に銭湯、切っても切れない関係なんですな。
この付近にも転業組と思われる旅館の姿も。
大型のスナックビルをけっこう見かけます。
そしてどれもあんまり寂れた感じがしないのも、倉敷という街のパワーを感じますね。
今度はメイン道路の南側を散策。
なんかすごいファサードの店構え。
その横の路地はさきほどのメイン通りに「ぬけられます」。
路地にはスナック跡。
昔はさぞかし人の往来があったんでしょう、かなり広い範囲にスナックが点在してます。
またもう少し南へ。
稲荷町の周辺にある建物、日本舞踊や三線ってことは揚屋料亭の類だったんでしょうか。
う~ん、なんともいえない建物。
マンションと住宅の間の路地にある飲食店。
なんと風俗営業(料理店)の鑑札。
ええもん見つけた。
ラブホテル近くにある建物。
一画の南端にはフィリピンパブ。
昔はこの辺りまでが赤線(青線)地帯だったんじゃないでしょうか。
そしてこの稲荷町の一画に非常に怪しげな飲み屋街「倉敷ゴールデン横丁」なるものがありました。
遊里時代の遺構ではなさそうですが、なかなか面白そうな場所だったんでまた後日「路地・・・」にて写真だけでも載せたいと思います。
そういえば昔知人から「倉敷は治安悪いで~(夜が賑やかとの旨趣)」と聞いたことがあるんですが、この繁華街の元気さを見ればなんとなく納得できるような・・
倉敷といえば美観地区のイメージなんですが、こんな場所もあるんですね。
訪問日2018.04.07