前回まで別府、大分とブログを書いて来て次は四国へ渡・・・る前に、別府でひとつ書き残している場所があります。
それが別府市楠町にある喫茶軽食アホロートル、戦前からの貸座敷を改装したお店です。
アホロートルとは、頭の悪いクソじじい・・・という意味ではなくて サンショウウオ目トラフサンショウウオ科の生き物のこと。
俗に言われるウーパールーパーってやつのようですが、狙って命名したのかどうか詮索するほど節操がない筆者ではないので触れないでおきます。
ここは元遊郭と紹介されていたりもするんですが、厳密に言うとこの楠町界隈は遊郭ではなくて芸妓さんのいた花街だったようですね。
花街と遊郭をごっちゃにして書くとたまに怒られてしまうことがありますよってに・・・まぁ、僕はどっちだって構わないんですが。
戦後にはこの楠町辺りも赤線なお店が散在していたと全国女性街ガイドに書かれているんでまあそういうトコだったということは間違いないんでしょう。
楠町界隈は数回前のブログで載せてますんでよっぽど暇で仕方のない諸兄はご覧くださいませ。
http://nukeraremashita.com/archives/2677
さて、アホロートルは日豊線別府駅から南東へ約500メートル、竹瓦温泉界隈の繁華街をもうすこし南へ下った辺り、楠町という場所にあります。
その楠町でも取り分け雰囲気の残る通り。
角の赤線時代のものと思われるアールのついた建物にアホロートルの案内板が置かれてます。
この案内板から徒歩26歩でアホロートル。
まあ、26歩ってお隣ってことです。
建物へ入ればご主人さん所蔵の絵画がいたる所に掲げられてます。
失礼な話、角の案内板や玄関の看板を見ていてこんなに芸術に精通しているご主人さんだとは思いもよらなかったり・・・したのは僕だけかな。
お店は階段を上がって2階へ。
階段を上がって早速の飾り窓。
振り返ればひょうたん。
いやはや素晴らしいです。
店内はカウンター席、テーブル席、座敷と部屋ごとに分かれてます。
カウンター席は他にお客さんがおられたんで写真は撮らず。
こちらテーブルのある部屋、坪庭が良い感じ。
アイスコーヒーを頼んだところ、おそらく奥様と思しき方が持ってこられていろいろと話を伺うことができました。
やっぱりこの建物周辺は遊郭ではなかったことや、このお店を持ったきっかけなんかも聞かせてくだいました。
こちらは囲炉裏のある座敷のお部屋。
「貸席すゞや」ののれん、現役時代の屋号でしょうかね。
ここからの眺めはどんなだったんだろう。
お会計を済ませて帰ろうと思ったところ、カウンター席に座っておられた男性からこの辺りの昔の話を色々聞かせていただくことができました。
はじめて入るのは少し勇気がいるかもなんですが、入ってしまえば気さくなご夫婦が経営されているアットホームなお店で旅行者の自分にも優しく接してくれるとってもいいお店です。
【訪廓日 2019.09.04】