愛知県豊橋市にある東田園。
元々はすぐ東隣にあった吾妻遊郭が戦後昭和27年頃に引っ越して来たものらしい。
昭和27年から売春防止法施行の昭和33年までしか営業していなかったので実働6年程度しか遊郭としては存在していなかったのである。
吾妻遊郭については全国遊廓案内にも記載があり「豊橋は昔から遊女町として名高い處丈に今も仲々盛んである」と誉れの言葉を戴いている。
戦前の豊橋が日本有数の軍都であったこととは無関係ではないんだろう。
残念ながら吾妻遊郭はそれとわかる区画以外に遺構はほぼ残されていないよう。
東田園があるのは今の住所でいうと東田仲の町。
東田仲の町公園へ続くこの小路をを取り囲むように廓が形成されている。
公園となりの新宝光からぐるりと一周。
2階の手摺にも金海の透かし彫り。
タイル捌きがセンス抜群。
この周囲にあった建物もけっこう取り壊されて空き地や新築家屋に置き換わっている。
「此の花」の透かし彫り。
その向かいに数軒あった建物は全滅。
公園から覗ける新宝光の中庭。
そして豊橋にはコレがある、ブラックサンダー。
今回の旅はここに来るのが一番の目的であったのだが、物件数も少なく消化不良というかなんというか。
遊里巡りには良い意味でも悪い意味でもこういったことはよくあること。
赤岩口近くのあんかけスパゲッ亭が非常に美味だったのでよしとするか。
[訪廓日:2020.10.11]