日本最古の遊郭と云われる木辻遊郭に行って来ました。
奈良県には戦前3箇所の遊郭があったそうで、その二つが郡山市の東岡遊郭と洞泉寺遊郭。
そして残りのひとつがこの木辻遊郭とのことです。
全国遊廓案内では奈良市木辻町及び瓦堂町の二ケ町にまたがってあり、貸座敷38軒、娼妓380人との記載があります。
同書では約1200年前、元興寺を建立する際に職人、工人等の足留策として木辻に「奴婢(ぬひ)」なる者を置いたのが元祖だと云われていると書かれています。
そんな由緒正しき?遊郭として繁栄していたのですが、今はその名残もほとんどなくなってしまっています。
場所はJR桜井線京終駅を降りて北へ約500メートル。
ビッグナラのアーチがある辺りが木辻遊郭の入り口だったそう、この左側の角に「第三油屋」なる建物あったらしいのであるが現在は民家になっています。
アーチ手前には本屋さん、建物は当時のものっぽいけど・・・
アーチを入ってみると周辺は住宅が立ち並んでます。
こういった建物も当時のものでしょうか・・・
アーチをくぐって目抜き通りと思しき坂を歩いていくと趣のある玄関の建物。
坂を上りきったあたりにはレトロな銭湯、花園温泉があります。
遊郭に銭湯はお決まりですな、しかも現役率が高いような気がしますねぇ。
現在の瓦堂町付近。
そして有名な静観荘。
緒先輩方々のブログでは現役の旅館とのことでしたが営業されていないような感じですなぁ・・
どうなんでしょう。
静観荘の向かいにも当時のものと思われる建物があります。
当時の面影のある建物で目立つものってこれくらいでしょうか・・・
この辺りは赤線時代を思わせるスナック群なんかもほぼなくって住宅街にひっそりとこのような建物が点在しています。
繁華街の機能としては奈良駅にほど近い南市町や杉ケ町に移り変わっていったんだと思われます。
同日は同じ「ならまち」地区の元林院町、南市町周辺も散策してますんで後日記載したいと思います。
見所としてはそっちのほうが濃い感じは否めませんが、今日は歴史の勉強も兼ねて木辻町を先に紹介した次第です。
まだまだ奈良県には隠れた魅力がありそうですね~・・・、生駒なんかもありますし。
【訪廓日 2016.12.17】